シチュエーションパズルの攻防

竹内真「シチュエーションパズルの攻防」(創元クライムクラブ、2008年)図書館にて。

好きな作家さんの1人である竹内さん。
青春物、元気のある物語、パワー全開・・といったイメージが強い作家さんだったので、新作がミステリというのには、少し驚いた。

そして読んでみて再びびっくり。
思っていたよりもずっとパズル要素が強かった。

主人公である了は進学を機に、叔母が経営するバーでアルバイトを始める。そこの常連である作家・辻堂珊瑚朗。女好きで、お酒と葉巻を好む辻堂だが、周囲が語る「不思議」や「事件」をさらっと解きあかすのだ。
しかし、それらの「謎解き」は全てが「真実」ではなく、その場を収めるための「正解」であったりする。場の空気や状況を踏まえた上での、「大人の謎解き」といえるだろう。

お友達のむつぞーさんも同じ頃に読んでいらして、感想をかかれていたのだけれど、私も殆ど同じ感想を持った。パズル的、ゲーム的だ。そしてなんだかちょっと物足りないような感じがしてしまう。さらりとしすぎているのかな〜。続編があってほしい。ぜひ読みたい。

以下覚書

クロロホルムの厩火事:女の子の1人が目撃した「誘拐事件」・・巧妙に真実を隠しつつ周囲を安心させるとともに、誰にも不利益なくその場を収めたる手腕。
シチュエーションパズルの攻防:ある日送られてきた謎のファックス。これまた「真実」をしりながら、うまく収めている。
ダブルヘッダーの伝説:二人の大御所作家を手玉にとってさらっと引退したという伝説の女。その真実とは?
クリスマスカードの舞台裏:珊瑚朗からの謝辞が書かれたカード。珊瑚朗と叔母の過去の事件。絵画どろぼう事件が語られる。
アームチェアの極意:安楽椅子探偵ものに悩む作家へのアドバイス。

シチュエーションパズルの攻防―珊瑚朗先生無頼控 (創元クライム・クラブ)シチュエーションパズルの攻防―珊瑚朗先生無頼控 (創元クライム・クラブ)
(2008/06)
竹内 真

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