『無敵のバンコク』

まのとのま「無敵のバンコク」(アスペクト、2000年)
図書館にて。

以前同じシリーズの「無敵の上海」というのを読んだことがある。
こちゃこちゃとみっちり書き込まれたイラスト旅エッセイというのだろうか。ちょっと読みにくい面もあるけれど、その緻密な描き方など、興味深い。それに、何より、バンコクにいってみたくなってしまう。

旅エッセイが好きだ。
たとえ、今はこの店がないかも・・と思っても、楽しい。
一緒に旅しているような気がする。

バンコクに行きたいなどと全く思っていない。というか、この本を図書館で見かけるまでは、興味も全くなかった国だ。
だけど、アジアならではの不思議なチープさと豪華さがいっしょくたになった感じや、著者たち(真野さんと乃間さんによる共著)独特の視点からの観光地の様子や、なにより味が想像できない美味しそう(?)なお料理の数々に妙にひきつけられる。

無敵のバンコク―イラストレイテッド 無敵のバンコク―イラストレイテッド
まのとのま (2000/07)
アスペクト

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『一瞬の風になれ』(全三巻)

佐藤多佳子「一瞬の風になれ」1〜3(講談社、2006年)

図書館本。
とにかく面白い。そして、感動する。

元々サッカー漬けの一家に育ち、天才サッカー選手である兄の背中を見ながら、中学まで過ごしてきた主人公新二。が、自分の限界を感じてサッカーをやめ、サッカーと無縁の高校に進学、ひょんなことから幼馴染みの連と一緒に陸上部に入る。そして、そこで自分でも知らなかった自分の可能性に気付く。不器用に、誠実に短距離と向き合い、迷ったり遠回りしたりしながら、一歩一歩、連に追いついていく。そして、何より、陸上部みんなで集中するチーム競技、400メートルリレーがあった・・。

1冊目を読み終えても、2冊目を読み終えても、止まらない。
これからどうなるんだろう、先が読みたい・・と思ってしまう。
結局、一晩で三冊読み干してしまった。

陸上という世界を描いた小説は、先日、三浦しをんさんの「風が強く吹いている」を読んだ。
が、あちらは、同じ陸上といっても駅伝、それも大学駅伝の花、箱根駅伝を描いたもので、こちらのメインは、短距離。
しかし、短距離(主に100メートル×4のリレーと、100メートル&200メートル走について)が、こんなに長く感じるなんて思わなかった。
トラックの走り方や、それぞれの選手にあった試合運びや、フォームのこと、練習内容のこと・・・全てが目新しくて面白く、興味深い。個性的なキャラクターや、陸上競技について詳しくない(運動音痴の)私が読んでも全く飽きない筋運び、それに、なんといっても、チーム競技であるリレーなどの仲間のつながりのエピソードが素晴らしくて、何度も涙してしまった。

ただ、途中まで結構大きな存在だった谷口さん絡みのエピソードが、終盤、急展開を見せたと思ったら、そのままフェイドアウトしたかんじで、描かれなかったのがちょっと寂しい。(こういう青春ものの中で描かれる恋愛って好きなので)

このシリーズ、一巻目は「イチニツイテ」二巻は、「ヨウイ」三巻目は「ドン」。つまりまだスタートしたばかりなのだ。
これからまだまだ長い長い短距離走は続くのだ。
読みたい。

↓とりあえず、一巻を。
一瞬の風になれ 第一部  --イチニツイテ-- 一瞬の風になれ 第一部 --イチニツイテ--
佐藤 多佳子 (2006/08/26)
講談社

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『クジラの彼』

有川浩「クジラの彼」(角川書店、2007年)

図書館本。

あとがきで著者ご本人が書かれている。
「いい年した大人が活字でベタ甘ラブロマ好きで何が悪い!」

そう、その通り。
こういったベタベタ甘い、可愛い、そしてハッピーなラブロマンス、大好きだ。大人になったって、こういうの読んでみたくなるよ。

そうはうまくいかないって思ったりするところもあるかもしれない。
けれど、それを飛び越えて、幸せな気分になれる。
読んでいて楽しい。
これぞ、読書の楽しみ。

楽しい本を楽しく読む。素敵なことだ。

表題作「クジラの彼」は短篇で読んだことがある。
この著者の図書館戦争シリーズ以外を、読んでいないのだけれど、どうやら、「海の底」を読んでいたほうが、楽しめるらしい。(その中に出てくる登場人物の恋愛話らしいので。因みに、この短篇集の中の「有能な彼女」も同じ。)
主人公の彼は、クジラのり・・このクジラとは、潜水艇のこと。潜水艦は軍用船なわけで、その航海スケジュールは、防衛機密事項だから明らかにされないし、唯一の連絡手段である携帯も殆どの時間は電波が届かない。というわけで、遠距離恋愛のハードバージョンといったタイプの恋愛になってしまうんだそうだ。となれば、彼女も彼氏も相当の忍耐力が必要なわけだ。『恋愛』として、こんなに大変なことはないだろう。
他の短篇たちも、それぞれ主人公か相手が自衛隊に所属していて、連絡がとりにくかったり、立場があったり・・という規制や建前に阻まれた恋愛のようなものが描き出されている。

でも、全然堅苦しくない。読みやすくて、すっとんだ登場人物たちに何か元気をもらう。
楽しい一冊だった。

クジラの彼 クジラの彼
有川 浩 (2007/02)
角川書店

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『東京夜話』

いしいしんじ「東京夜話」(新潮文庫、2006年)

購入本。
なんとも不思議な味わいの短編集。
いしいさんの著作は、いつもどこか、ずむっ、ドロッとした感触があって、でも明るくて独特のユーモアや可愛らしさが感じられる気がする。

そして気付くと、なにかに取り込まれて、ずぶずぶと沈んでしまうように、いしいしんじワールドにはまっているのだ。

この短編集、最初は「とーきょー いしい あるき」という題で刊行されたものを改題したものだとか。
東京の町から立ち上るイメージを短篇にしたものらしい。
東京という町を良く知らない地方在住者にとって、その地名はどれもテレビや本、雑誌などを通じてしか見たことがないもの・・がなんとなく抱いているイメージと短篇の雰囲気があっているように思えるものもあって、楽しい。
きっと、東京という大都市に詳しい方にはもっと楽しめるのではないだろうか。

印象的だったのは、勝手にさばかれてしまう「お面法廷 霞ヶ関」と鮪と鮭の恋愛話の「クロマグロとシロザケ 築地」。

東京夜話 東京夜話
いしい しんじ (2006/11)
新潮社

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「七度狐」

大倉崇裕「七度狐(しちどきつね)」(創元クライムクラブ、2003年)

図書館本。

一読、驚いた。
この「落語編集者シリーズ」(と私が勝手に呼んでいる)の第一弾、と第三弾は既に読んでおり、この第二弾のみ未読だったのだけれど、他の2作は、日常の謎系の連作短篇ミステリ集だったと記憶していたから。
この「七度狐」は、長篇で、しかもお家騒動に絡んだ連続殺人事件をとりあげたものだったのだ。

主人公はいつものとおり、間宮緑さん。ただし、今回は、頼れる(?)探偵役の牧編集長とは遠く離れて寒村にいる。なんでもこの村と深いかかわりがある噺家「春華亭古秋」一門の一門会が催され、その取材をしろ!とのこと・・・ところがこの一門会、ただの一門会ではなく、引退を表明している六代目古秋が七代目を指名するというとっても大きな意味合いを持つ会だった。その候補となる三人の息子(この『古秋』は、珍しいことながら世襲制なのだ)たちは、揃ってなかなかのもの、さて誰が指名されるか・・が、雰囲気は最悪。
折からの豪雨で交通手段も断ち切られ、まさに孤島となってしまった寒村で、ついに落語「七度狐」のみたて殺人が起きてしまうのだった。

この落語「七度狐」(全く落語について詳しくない私なのだけれど)、実在する噺らしい。旅人の二人があることから狐を怒らせ、それによって旅のみちすがら、七度狐に化かされる・・という噺らしいのだけれど、七度を全てはなすと長い上にお客が飽きるとのことから、現在は二回までしか化かすところはないらしい。
そこをこの小説内では、残りの5回を先代古秋が考え付き、自分の胸にしまったまま失踪している・・という設定になっており、それが大きな鍵となる。

落語をうまくミステリに生かすところは、秀逸。
今までの短編集も好きだったけれど、こういう正統派の殺人事件ものもうまいと思わされた。長篇なのに、それを感じさせず、最後まで面白く読ませる。

安楽椅子探偵(牧とは電話でしか連絡が取れない)ものであり、またクローズドサークルもの(嵐で村から出られない)でもあり、見立て殺人は起こるし伏線いっぱいだし・・本格ミステリ!ミステリファンなら読むべしなお勧めの1冊。

そして最後は、ぞっとする。

七度狐 七度狐
大倉 崇裕 (2003/07)
東京創元社

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「十八面の骰子」

森福都「十八面の骰子(さいころ)」(光文社、2003年)
図書館にて。

読んでみて、水戸黄門のようだ・・と思った。が、とても面白い。
宋の時代を舞台に、主人公水戸黄門 希舜が仲間とともに大活躍!

以下少しだけネタバレ含みます。未読で、色々お知りになりたくないかたは、どうぞお読みにならないでくださいませ〜。





見た目は好々爺ならぬ、まだ少年のような主人公、希舜(きしゅん)は実は、天子の従兄弟であり、各地をめぐって地方吏の政を秘密裏に探索、その不正の有無をチェックする「巡安御史」でもあるのだ。
その身の証となるものは、葵の紋の入った印籠 天子様直筆のお墨付き(文書)、剣、金牌のみっつ。

そして、おともに、助さん格さんならぬ、美声の書生風優男ながら武術の達人伯淵と、粗暴豪胆だけど実は緻密な豪傑由育を引き連れて、世の中の悪を成敗してくのだ。

その謎解きは緻密で面白い。また二人のお供が、また個性的でいい。
伯淵なんて、かなりファンがつきそうな感じだし。
希舜と伯淵の過去なども気になるところ。これってシリーズモノなんだろうか。そして、もしかすると前作があるのかな。
読んでみたい。
また途中から仲間に加わる女の子、燕児も個性豊かで面白い。さしずめ、由美かおるか・・・。

十八面の骰子 十八面の骰子
森福 都 (2003/03/19)
光文社

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「塙保己一推理帖〜観音参りの女」

中津文彦「塙保己一 推理帖〜観音参りの女」(光文社〜KAPPA NOVELS、2002年)

内容(「BOOK」データベースより)
年明け早々からしばしば烈風に襲われた、享和二年(一八〇二)の江戸市中。検校・塙保己一は、幼なじみの河田屋善右衛門を訪ねた根岸の里で、不審な失火事件を聞いた。大店の隠居所が焼けて、若い母親と赤子の二人が逃げ遅れて死んだ、というのだ。両眼は光りを失って久しいが、保己一には、とぎすまされた感覚と、群を抜く記憶力があった。杖代わりの和三郎とともに焼け跡に足を運んだ保己一が「見た」ものは何か!―時代小説に新風を吹き込む塙保己一シリーズの幕開きを告げる傑作中編小説「観音参りの女」ほか、著者渾身の書下ろし連作時代小説。


実在する人物、塙保己一(はなわ ほきいち)を探偵役に据えた江戸を舞台とした推理譚。
塙保己一:江戸時代の盲目の国学者。各家に保存されている資料や手紙を『群書類従』(正編1270種530巻666冊からなる。幕府や諸大名、寺社など多くの機関や人が協力し、江戸時代初期までに刊行された史書や文学作品を収めている。)にまとめあげるべく尽力した。

素晴らしい偉業をなしとげた人だけれど、この小説内では、彼の人間的な面も描き出されていて、読んでいて楽しい。また、盲目であることから、その他の五感の感受性が鋭いという点を生かし、探偵物語としてもなかなか。
ただ、その謎が解かれたとき、この本に納められている三篇は、どれも哀しい。

火事から逃げ送れて死んだ、赤ん坊と母。その母は定期的に観音参りに行っていた。火事跡に行った保己一の鼻が見たものは・・の「観音参りの女」、ひょんなことから行き会った誠実な武士、だが彼の行動には不審な点が・・キィワードは「五月雨の香」の切ない話「五月雨の香り」、大きな妓楼の主の息子が川に投げ込まれて殺された。しかも人違い&身代金も払ったにも関わらず・・・。が、人違いとわかっていて犯人が殺したことに保己一は疑問を抱き・・・「亥ノ子の誘拐」の三篇が収められている。

塙保己一推理帖―観音参りの女 塙保己一推理帖―観音参りの女
中津 文彦 (2002/08)
光文社

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「UFO大通り」

島田荘司「UFO大通り」(講談社、2006年)
図書館にて。

内容(「BOOK」データベースより)
「石岡君、象みたいにもたもたするんじゃない、こうしている間にも、人の命が失われるかもしれないんだ」。御手洗潔、疾走る!中編2作収録のシリーズ最新作


「UFO大通り」:フルフェイスのヘルメットをかぶり、白いシーツにくるまって、密室で、しかも窓には目張り、さらに天井からは沢山のガムテープがぶらさがった状態で死んでいる男性。目だった外傷はない。
さらに、その死のあとに、近所のおばあさんが、彼の家の近くで宇宙人による戦争があったと証言する。そして、捜査に手間取る中で、男性の婚約者が不審死を遂げる。今度は銀色のスプレーを顔に掛けられていた。

あきらかにおかしな死体2つ&認知症では?と思われる老女の証言、これらから探偵は推理していく。
ホームズを読んでいるようだった。途中、ちょっともたつく感じがして、ちょっとまだるっこしく感じるところまで、似ていた。
それにしても、出てくる刑事がムカつく・・・。
最後には、美しく収束して、納得した。

「傘を折る女」:ラジオから流れてきた不思議な女の行動から一気に事件を読み取る御手洗潔。そして・・・。

事件のある部分が「UFO大通り」と同じなのだけれど、こちらのほうが、私には面白かった。
雨の日にわざわざ傘を折ろうとしていた女・・このエピソードからここまで展開できる著者は、すごいと思う。

UFO大通り UFO大通り
島田 荘司 (2006/09)
講談社

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「むかつく二人」

三谷幸喜&清水ミチコ「むかつく二人」(幻冬舎、2007年)

図書館にて。
いや〜〜〜とにかく面白いぞ!
プライベートでも仲良しだと聞いたことがある。(実際、この本中でもその友達ぶりは透けてみえる)
が、とにかく、毒舌。少しでも隙を見せたら、つっこみあい、いじりあう。おかしい。本当に小学生のように、優位に立とうと競り合ってみたりするのが、親密さをあらわしてて楽しい。
三谷さんが、例のあの顔で(テレビとかでも時々されている上目遣い)、豆知識を披露するチャンスを狙っているのが読み取れるし、清水さんが、それをかわすのがまたうまくって。

元々はラジオの番組だったようで、それに加筆されたものらしい。
私は、本来、こういったタイプの「対談」型で書かれたものや、戯曲などが苦手で、あまり読まないのだけれど、三谷さんが登場するものに関しては、苦手意識を抱かずに読むことが出来る。
なんともおかしいからだ。
この中に登場する、ものすごく豪華なメンバー(平井堅、椎名林檎、スキマスイッチ、クリスタルケイ、ぐっさん、一青ヨウ、SOFFet他・・)+清水さん+三谷さん!のカラオケってすごすごる・・・しかも、そこで三谷さんが歌ったのが「ロマンスの神様」って・・・・笑。

他にももう笑えるエピソードが満載で、しかも、一回の放送分ごとにその中に出てきた人やモノ、ことについても豆知識が載っていたりして、それがまたおかしい。
さらっと読めて、なんだか楽しい気分になれる、そういう対談集。

むかつく二人 むかつく二人
三谷 幸喜、清水 ミチコ 他 (2007/01)
幻冬舎

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「陽の子雨の子」

豊島ミホ「陽の子雨の子」(講談社、2006年)

以前、何冊か読んだことのある作家さん。
なんとなく独特・・という印象を抱いている。
加えて、今回は題名にも惹かれて図書館で借りた。

出版社 / 著者からの内容紹介
思いがけない夏が、いま始まる。
私立の男子中学に通う夕陽、24にしては幼く見える雪枝、15で雪枝に拾われて4年になる聡。初めて夕陽が雪枝の家を訪ねる日、押入れの中には、後ろ手に縛られた聡がいた……。不安と希望の間で揺れる、青春の物語。
「アンタなんか捨てちゃおうと思うのよ」俺と住んで3年経った頃から、雪枝は何かとそういうことを言う。意地悪を言って俺の気を引こうとするのだ、とわかっていたから、大して気にかけることもなかった。この間までは。「夕陽くん」の存在する今となってはわからない。けれどひとまず、「去年から言ってるじゃん、それ」と突っ込んでみた。いつもなら雪枝は、今度こそ捨てるもん、段ボールの箱に入れて「さとし」って書いて捨ててやる、とか子どもじみたことを言ってふくれるのに、今日の雪枝はじっと布団の上の一点を見つめていた。俺が何もできずにいると、雪枝はぽっとつぶやいた。「聡、大きくなりすぎたよ」??<本文より>



中学生の夕陽(男の子)は、雨が怖い。いや、正確には雨がもたらす薄暗さと、薄暗さに隠れる灰色の点のようなものが怖い。
そんな彼が怪しい大人の女性、雪枝と出会う。どこか不安定で感受性が豊かで、鋭くて幼く、ぎょっとするほど妖艶な雪枝、彼女には大きな秘密があった。家出少年だった男、聡をかくまい同居していたのだ。

うぅっ。
苦しい。
読んでいて息苦しい。
灰色の点点に読んでいるほうも押しつぶされそうになっていく。
でも、どこかまっとうな感じがするのがさすが。雪枝(雨の子?)の魅力、絶妙な弱さにひきつけられる。
夕陽くん(陽の子?)の健やかさがまぶしい。

そして夕陽くんも聡も雪枝もお互いであえてよかった。暗さも健やかさもどちらも弱さに通じて、どちらも強さに通じる。

陽の子雨の子 陽の子雨の子
豊島 ミホ (2006/03/28)
講談社

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添い寝・・・

元々熱に弱いたちで、微熱でも、ふらふらしてしまう。熱に強い妹とは大違いの体質なのだ。(妹は「調子がいいな〜って思ったら発熱していた」などとのたまう。そういえば、小さい頃から彼女は、元気に走り回っているときに限って、発熱していたものだ)

このところ風邪っぽいなと思っても、発熱しないままで喉が痛かったりする程度だったんだけどなぁ。

というわけで、ふらふらするだの、だるいだのという状態なので、水分をとっては横になるということを続けている。自然、寝ている時間がいつもより長い。
暴れん坊のサクラが添い寝してくれる。
それはとても嬉しい。

だけどね、さすがに飽きてきたのか、昨夜は、お布団のまん中から動かず、しかも、自分のおもちゃを持ち込みですよ。
勘弁してくださいよ。


sakura-bed


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「しゃべれどもしゃべれども」

佐藤多佳子「しゃべれどもしゃべれども」(新潮社文庫、2000年〜読んだのは2006年5刷版)
購入本。

むつぞーさんの感想を拝見して、気になっていた1冊。

噺家の今昔亭三つ葉が主人公。噺家といっても、まだ二つ目の若手である彼、ひょんなことから、従兄弟の良、黒猫みたいな女性十河、何かととがって反抗的な小学生村林、そして怪しい大男湯河原の四人に話し方指南をするはめに。
それぞれに、思うように思うことを話せない事情を抱える四人、彼らのためについおせっかいになってしまう三つ葉自身も自分の壁にぶつかっていた・・・。

暖かくて読み終えた後の感じがとてもいい。
噺家さんが主役ということもあって、端切れがよくて、勢いがあって、面白い。更に、真っ正直で、純粋なヒトがたくさん出てくるのがまたいい。
個人的には、お茶のお師匠さんをしているという主人公のおばあちゃんが好き。粋で、伝法なおかみさんであり、茶人だなんて、格好いい。

しゃべれどもしゃべれども しゃべれどもしゃべれども
佐藤 多佳子 (2000/05)
新潮社

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「神々の憂鬱」

茅田砂胡「神々の憂鬱」(中央公論新社〜C☆NOVELS、2002年)
内容(「BOOK」データベースより)
異世界から来たシェラにとって“この世界”は魔法に満ちていた。科学という“誰にも平等に使える魔法”が、人の代わりに何でもやってくれる。しかしシェラは知っていた。“限られた者たちにしか使えない魔法”の存在を。―魔法惑星ボンジュイの存在を。ついに黄金の太陽リィと銀の月シェラ、そして闇のルウの3人が集う。この世界―宇宙に何が起きるのか


「暁の天使たち」の二巻。
といっても、厳密に二巻というのかどうか「暁の天使たち」の隙間を埋めるような本だった。
「暁の天使たち」では、リィ&シェラが寄宿学校に入り、そこであることから大きな騒動を起こし、それによって、レティシアやヴァンツァーやルゥなどお馴染みの面子が集合しちゃう、またルゥに秘密があることが分かる・・というお話だった。が、今回は、そこに至る前の部分とその後処理(?)なども丁寧に描かれる。中でもシェラの単独行動が目立ち、リィの育ての父や母について、詳しく分かるのもファンとしては興味深い。リィがこの世界でおかれている状況や、今までの経緯などもわかり、シェラと一緒に今回の舞台となる世界やリィやルゥについて学んでいくという感じ。

それにしても、レティがね〜〜〜その学問を選ぶかねぇ。笑。

これで、準備は整った、さてここからどういう風に話が展開していくのだろう、楽しみ。
神々の憂鬱 暁の天使たち 2 神々の憂鬱 暁の天使たち 2
茅田 砂胡 (2002/07)
中央公論新社

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風邪と雷鳴とサクラ

風邪をひいてしまった。
先週くらいから、ちょっと喉の調子がよくないなぁって感じだった。
でも、なんとなく治ったような感じだったので、安心していたら、
昨日の朝くらいから、鼻水が止まらなくなって、頭がぼんやりした感じに。
そして、悪寒が襲ってきた。
夕方には発熱、しかし、すばやく薬が効いたのか、寝る頃には下がっていた。

今朝は、気管がひゅうっと音を立てているのが気になる。
体がだるいのは変わらないので、静かにしておかねば。
それにしても、季節の変わり目(特に春先)ってよく体調を崩してしまうなぁ。

昨日、昼間、寝ていたサクラが急に飛び上がって、落ち着きをうしなって、部屋に隅に避難(彼女にとって最も安心できる場所らしい)した。
しばらくすると、雷鳴が聞こえ始める。わんこって耳がいいなぁ。遠雷を聞きつけたらしい。サクラの最も苦手な雷、段々近づいてくるのがわかる。かたかたと震えているサクラを抱っこする。
直後、どっか〜んっと、近くに落ちたような大音響。
一瞬飛び上がったサクラは、その後固まってしまった・・。
その後、当分、かたかた震えながら隅っこにいて、そのまま寝てしまった。かわいそうに・・・。

おかげで静かにしていてくれたので、体調がおもわしくない私としては、助かったような感じもあるんだけど・・・ごめんね、サクラ。


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「気分はフルハウス」

ジャネット・イヴァノヴィッチ「気分はフルハウス」(扶桑社ミステリー文庫、2004年)
ジャネット・イヴァノヴィッチといえば、「私が愛したリボルバー」から始まる賞金稼ぎステファニー・プラムのハチャメチャシリーズで人気の作家さんだ。
軽快なテンポ、ちょっと官能的な描写、そして、信じられないどたばたコメディが本当にうまい。
ありえない騒動を巻き起こして、何度も何度も車や建物を破壊しつくして進む恐ろしいトラブルメーカーステファニー・・・。

が、今回は、それとは異なるラブ・コメディ・・のはず。笑。
小学校の教師であり二人の子供の母でもあるバツ1のシングルマザー、ビリーと大富豪でイケメンのニックの出会いから恋愛、結婚が描かれる。
が、そこはやっぱりイヴァノヴィッチ・・・ニックの豪邸に転がり込んでいるニックの従妹ディーディーは、超自己中心的なスタイル抜群の享楽主義のお嬢様だし、その弟マックスは爆弾作りに精をだして、ニックに小さないたずら(といっても爆弾・・)をしかけまくりながら、彼の家の周囲を囲む森に潜んでいる。
当初その気がなかったビリーを、あの手この手で落とした!のもつかの間、夏中ビリーの元夫のもとにいるはずだった子供達はもどってくるし、ディーディーとその婚約者(レスラー)はビリーに男のヒトを紹介しようとするし、そこへもってきて、謎の爆弾騒ぎなどが起こる。
そう、まさにハチャメチャ。
混乱のきわみの中で、二人は無事結婚にたどり着けるのか?!

なんというか・・・かる〜く読むには最適な物語だし、笑えるところも多々ある。
だけど、う〜〜ん。笑。

気分はフルハウス 気分はフルハウス
ジャネット・イヴァノヴィッチ (2004/02/27)
扶桑社

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「暁の天使たち」

茅田砂胡「暁の天使たち」(中央公論新社〜C☆NOVELS、2002年)

本好きのお友達さんたちの強いプッシュを受けて読み始めた「デルフィニア戦記」に、思い切りはまりこんでしまった。
一気に読み漁り、最後には、終ってしまうこと(この世界から離れてしまうこと)が悲しくて、読み終えるのが嫌になるくらいに浸っていた。
変わり者(?)の王様ウォルや、毒舌バルロ、イブン、ナシアスのトリオ、シャーミアン、ロザムンド、ポーラ、ラティーナといった個性豊かな女性たち、そして彼らの上に(?)君臨するありえないパワーを持つ軍神の娘(?)王妃リィ。
そして、金髪翠の目のリィの相棒、黒髪のルゥ、さらに、銀髪のシェラ・・三人揃って金銀黒ねずみ。笑。
こういったキャラクターたちと別れるのが辛い・・こういう思いは久々だった。

別れがたい思いを断ち切るように読み終えたところで、この三匹(笑)と再び出会える物語があることを知った。
それが、この「暁の天使たち」。
といっても、出てくるのは、三匹のネズミ(笑)たる、ルゥ、リィ、シェラだけだけで、「デルフィニア」にはまっていた身としては、どこか心もとなく寂しい。
それでも、物語に引き込まれてしまう。
相変わらず悪目立ちしてしまう三人がおかしいし、異世界に飛び込んできたシェラの戸惑いや見方も面白い。更にリィの中には例の黒い太陽も入り込んだままだし、新月であるところのヴァンツァーもしっかりこちら世界に来ているし、騒動は終らない。
(そして、どうやらこの物語はまだ序盤らしい。)
リィがデルフィニアに来るまでのこともわかるし、デルフィニアを読まれた方にはお勧め。(反対に、読んでいらっしゃらないと、ちんぷんかんぷんに近いものがあるかと・・)
魅力的なファンタジー。

暁の天使たち 暁の天使たち
茅田 砂胡 (2002/03)
中央公論新社

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龍の館の秘密

谷原秋桜子「龍の館の秘密」(創元推理文庫、2006年・・読んだのは2007年2月の3版)

内容(「BOOK」データベースより)
行方不明の父親を捜すため、倉西美波はアルバイトに励んでいる。今回は、「立っているだけで一日二万円」の仕事。でもバイト先での宴会の末、たどり着いた「龍の館」で、またもや殺人事件が勃発!被害者はなぜ溺死する寸前になるまで助けを求めなかったのか?『天使が開けた密室』で注目を浴びた著者が放つ、清新な本格ミステリ第二弾。未発表短編「善人だらけの街」を併録。


「天使が開けた密室」よりも凝っているという印象。
またしても、変なバイトをすることになり、そして泥酔、気付いたら東京から京都にまで運ばれてしまっていた(自分がそうしろと酔って命令した。笑)主人公美波ちゃん。
で、ついた京都で行くことになった龍の館は、ものすごく凝った作りのしかけが施されたお屋敷だった・・・そして殺人事件が起きてしまう。

明らかにありえない設定や登場人物や行動がてんこ盛りで、みじんも「こういうのもありえるかも」と思わせないシリーズだと思う。(そこらへんがとってもアニメぽい)
何もかもがありえなさ過ぎる設定なのに、そこで起こる事件の動機などは、妙にリアルというのが特徴なのかもしれない。
そして、そのトリックなどが本格的でしっかりしているところが奇妙な味わい。最近こういった感じのミステリが増えた気がする。ライトノベルからの流れだろうか。わやわやと楽しく読めていいんだけど、なんとなく違和感を覚えることがある。

とはいえ、1作目よりパワーアップした感じのする美波ちゃん&そのお友達(きっぷのよい江戸っ子で鬼刑事の愛娘&大財閥のご令嬢)トリオが読んでいて楽しい♪

龍の館の秘密 龍の館の秘密
谷原 秋桜子 (2006/12/21)
東京創元社

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「昭和の皇室をゆるがせた女性たち」

河原敏明「昭和の皇室をゆるがせた女性たち」(講談社、2004年)

出版社/著者からの内容紹介
元皇族と民間人の不倫、尼僧の駆け落ち、里子に出された昭和天皇の妹……
閉ざされた世界に生きる女たちの麗しきスキャンダル!!
「人間の幸福が金や権力だけにあるのなら、上流階級の人たちはみな幸福いっぱいのはずですが、現実はむしろ逆。私は贅沢したいと思わないから、夫と2人の平和で精神的にも満ちたりた生活は、最高に幸福です。心から満足しています」久邇通子(元久邇宮通子女王殿下)


本当?と思ってしまうような皇室に絡んだエピソードが登場する。
中には、スキャンダルなのでは?と思えるようなことも。(事実かどうか分からない部分もあるので、なんともいえないんだけど)
皇族の方々にも「離婚」ということがありえるんだなぁと改めて驚いた。全体的に、なんというか週刊誌のゴシップを読んでいるような感じ。

昭和の皇室をゆるがせた女性たち 昭和の皇室をゆるがせた女性たち
河原 敏明 (2004/10)
講談社

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「図書館危機」

有川浩「図書館危機」(メディアワークス、2007年)
図書館にて。

待ってました!
予約して順番待ちしていた。

やはり面白い。会話が行動がテンポが速く、設定が凝っていて、キャラクターが魅力的で、筋書きがいい。
アツク、甘く、ぎゅっとくる。

ところどころ、やっぱり漫画っぽいなぁという思いはよぎるけれど、きちんと押さえるべきところは押さえてあって、本読みにはたまらない魅力がある。
カミツレの花の花言葉など小さな部分がしっかり生きてくるところが、またなんともいえない魅力だ。
会話の途中で「とか」が面白い感じで使われていて、現代の会話らしいと思う。また、同じく会話において、途中までは真面目に話していたのに、途中から急に方向転換して、軽い口げんか(?)や文句になる郁の話しっぷりが面白い。
考えてみれば結構な厚みがある本なのに、ごおおおおっと読めてしまう。これこそ、読み始めたら止まらない本の代表格だ。

ネタバレになってしまいそうなので、細かく感想がかけないのが残念だなぁ。表紙のイラストのねたが全て分かると妙に達成感があるのもポイント♪
図書館危機 図書館危機
有川 浩 (2007/02)
メディアワークス

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「モダン東京の検屍官」

川田弥一郎「モダン東京の検屍官」(双葉社、2001年)

内容(「MARC」データベースより)
昭和5年銀座のカフェNo.1女給ちとせが殺された。次々と謎の死を遂げ、帝大医学部の解剖台に横たわる銀座の美人女給たち…。刑事部長徳永吟作の推理は? 法医学歴史ミステリー。


同じ著者による検屍官シリーズ(平安時代の検屍官とか、江戸時代の検屍官とか)を読んだことがある。確かどちらも短篇集だったと記憶しているのだけれど、これは長篇。
著者は、医学部出身の医学博士ということで、だからか、丁寧に死体の様子が描かれ、また検死のやり方も(その時代における)きちんと描かれてるため、ちょっと気持ち悪い場面もある。

今回は、昭和初期、モボ&モガの時代が舞台、カフェの女給さん(今で言うところのホステスさんみたいなものかな)が殺され、女給同志のいさかいが原因か、はたまた乱れていた被害者の男性関係のもつれか・・調査が進む中で、再び惨劇が起こる。
面白くて、気持ち悪いところもありつつもひきつけられる。が、最後の謎解きのところがイマイチすっきりしないような・・・。う〜ん。


モダン東京の検屍官―銀座カフェ女給連続怪死事件 モダン東京の検屍官―銀座カフェ女給連続怪死事件
川田 弥一郎 (2001/05)
双葉社

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春爛漫

sakurasakura sakurasakura2

やはり春はいいなぁ。
花がいっぱい。
桜がいっぱい。

四月になると同時にお花見に行った。
あいにくのお天気だったので、傘越しの桜鑑賞だったけれど・・。
満開の桜桜桜。
誰もいない公園で、のんびりゆるゆると心行くまでお花見できた。
初めて行ったところだったけれど、なかなか綺麗だったしワンコもOKらしいので、今度サクラも連れて行ってやりたいなぁ。
雨だったから人がいなかったのか、いつも閑散としているいわゆる穴場なのかは、分からないけれど。

そこからの一週間は、本当に花時雨という言葉がぴったりの、もやもやとした読めないお天気が続いた。さぁっと降って、嘘のように晴れて、でも、もやがかかったようで。
遠くに見える山の景色がすっかり春めいていて、ほんのりとピンクがかり、緑もあわあわとして素敵だった。
我が家のちっちゃなベランダにも春がきて、たくさん蕾をつけた矢車菊が次々にどんどん咲き、横のペチュニアも、これでもかというほどに咲きそろった。

そして週末。前の週と打って変わってよいお天気の週末だった。
実家の愛犬ボクちゃんとサクラが、日中うにゅうにゅとずっと日向ぼっこしたり、ベランダで遊んだり、お昼寝したり・・でゆるりとした週末だった。静かな静かな春の一日、気持ちがいい。


20:47 | 日々のこと | comments (0) | trackbacks (0) | edit | page top↑

「十二国記」「やさしい死神」「青いリボン」

小野不由美「十二国記〜風の海 迷宮の岸 上下」(講談社ホワイトハート 1993年)
図書館本。十二国記、本好きの皆さんのお勧めを受けて少しずつ読み進めている。1作目の陽子(!)の話より、今回の方が面白く感じた。この物語の舞台となる世界への理解が深まったからかも。それにしても泰麒の可愛いこと!色々迷いがあるのは、陽子と同じなんだけどことごとく可愛らしく思えてしまう。不器用な景麒がまた・・笑。
以下ネタばれ。

驍宗を王と選びながらも、王気というものが分かっておらず悩む泰麒、その迷いを晴らすべく景麒が取った手段がなんともいい。ほら〜もっと丁寧に説明してやればいいのに!読者も泰麒といっしょになって悩んじゃったじゃないか!というか、麒麟というものについて、もっと信頼せねばならないのね。
それにしても、延麒と延王、いいわ。

シリーズ全てをそろえて読みたくなってきた。あぅ〜買ってしまうかも・・。
風の海 迷宮の岸〈上〉 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート 風の海 迷宮の岸〈上〉 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート
小野 不由美、山田 章博 他 (1993/03)
講談社

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風の海 迷宮の岸(下) 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート 風の海 迷宮の岸(下) 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート
小野 不由美 (1993/04)
講談社

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大倉崇裕「やさしい死神」(東京創元社、2005年)
落語ミステリシリーズ第三弾!(あれ?第二弾って読んだっけ・・)
連作短編集となっている。主人公は、落語の雑誌の若手編集者である間宮緑、といっても彼女は狂言回し的な存在で、謎解きをするのは、編集長である牧だ。彼の手にかかれば、不思議なことがらがすぃっと明らかにされ、もつれた糸がほどけていく。
必ずその一篇に登場する落語が解決のキィとなっているのがいい。私自身は落語を生で聴いたことがないのだけれど、1度いってみたいという思いにさせられる。
そして、殺人が出てこないミステリ集というところが、やはり好きだ。そして謎が解き明かされたとき心があったかくなる。お勧め。
倒れた師匠、なぜ向きが変わっていたのか?
やさしい死神 やさしい死神
大倉 崇裕 (2005/01/08)
東京創元社

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大島真寿美「青いリボン」(理論社、2006年)
図書館本。
まず表紙(白黒の切り絵っぽい雰囲気のイラストで、イラスト内の少女が腰に巻いている細いリボンと題名が青色)と題名の字体が好き・・・とミーハーなことを言ってみたりして。笑。

家庭内別居の家族がある日、父の福岡転勤を機に更にばらばらになる。母は上海に長期出張、残される娘(主人公)はどうしても高校を転校したくなくて、友人宅へ下宿することになる。
家族のあったかさや譲り合いというか付き合い方を初めて見ることになる彼女。報われそうにない恋をしている友人や、浪人生なのに全く勉強していない友人の兄を含めて、ワカモノたちの成長が描き出される。

最近こういうタイプの小説が多い気がする。
読みやすくて、たらたらしていて、淡々としているのに、きゅっと展開して主人公が納得していく・・というような。そのきゅっと展開する部分や、ラストの納得の仕方などが、割と好みだった。大島さんの小説のこういうところが私は好きなんだ・・と思う。
が、こういうタイプの小説を書く作家さんのものをいくつか読んできたせいで、段々と誰のどの小説か忘れてしまいそうになる。しばらくは、こういったタイプの小説から離れるべきかも。
青いリボン 青いリボン
大島 真寿美 (2006/11)
理論社

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